株式会社イデアラボ 澤井 大樹さま・井原 なみはさま


開発の範囲を超えた提案のおかげで、常に納得して進めることができた

2022.08.19

CLIENT PROFILEクライアントプロフィール

事業内容

人間の行動・感性の計測・分析にまつわるコンサルテーション 人間の行動・感性の計測・分析のためのシステム開発

製品情報

ESpecially Me

澤井 大樹 様

代表取締役

関西学院大学大学院文学研究科博士課程前期課程心理学専攻にて修士(心理学)取得後、エンジニアリング企業にてマーケティングサイエンスに関するコンサルティングに従事。2010年に株式会社イデアラボを設立。筑波大学大学院人間総合科学研究科心理学専攻博士後期課程単位取得退学。専門領域は知覚心理学、生理心理学、精神物理学。

井原 なみは 様

サイエンスコミュニケーター

広島大学大学院総合科学研究科人間科学部門博士課程前期にて修士(学術)取得後、実験心理学のコンサルティングに従事。その後、化粧品メーカーでの研究(心理学)・ブランドマネジメントを経て、2019年より現職。マーケティング、商品開発、ブランディング、新規事業開発などの経験を活かし、心理学の知見を産業界で応用するためのコミュニケーション全般を担当している。

INTERVIEW インタビュー

今回は、株式会社イデアラボの澤井様・井原様に、月額受託開発「開発チームレンタル」についてインタビューさせていただきました! よろしくお願いいたします!

今回開発したのはどのようなプロダクトでしょうか。

澤井: 経験サンプリング法という調査方法を実現するためのアンケートシステムです。

例えば、お昼ご飯と幸福度の関係性を調べたいとします。ある回答者は、美味しいランチを食べてとても幸せな気分だったのですが、その後に上司に怒られてしまいました。その日の夜に「今日のランチは何を食べましたか?幸せでしたか?」といった質問をすると、「幸せではなかった」という回答が得られることがあります。

本来、ランチ時点では幸せな気分だったのに、従来のアンケート調査だとその人の記憶や体験を要約した形で回答されるので、調査者が知りたいこと以外の影響を受けた回答が発生することがあります。

これに対して経験サンプリング法は、1日に複数回アンケートを送信して、なるべくリアルタイムに回答してもらう調査手法です。
例えば、お昼にアンケートが飛んできて、「今何を食べていますか?」という質問に対して「ラーメンを食べました」と回答すると、続けて「幸せでしたか?」「美味しかったですか?」といった質問が飛んできます。そうすると、食べた食事と幸福度の関係が結びつけやすくなり、従来の手法よりもフレッシュなデータをとることが可能となります。
これを1週間〜2週間続けるとリアルタイムに近いデータが蓄積され、個人内の変動や個人間の変動を分析することが可能になります。

「ESpecially Me」は、このような経験サンプリング法に則った質問を設計して配信し、アプリでアンケートに回答することができるシステムになっています。

今回のプロダクト開発のきっかけと背景を教えてください。

澤井: 元々我々は心理学の研究者集団で研究開発のコンサルティングを行なっているのですが、心理学の業界でここ10年近く経験サンプリング法がホットになってきました。

経験サンプリング法自体は1980年代あたりから提唱されている手法ではあるのですが、その時代はPCなどもなく、紙のアンケートや日記が主流で、非常に手間がかかる手法だったんです。
これがスマートフォンの登場によって、パーソナライズした状態でその人にアンケートを届けるということが簡単にできるようになりました。そのため、スマートフォンの出現とともにこの手法が改めて発展してきたという流れがあります。

ただ、日本語で使えるツールがほとんどなかったため、日本の研究者の方に使ってもらえるツールを開発しようと考えました。

なぜ開発チームを外注しようと考えたのですか?

澤井: 内部でエンジニアを雇う場合、出来たもののクオリティやエンジニアのスキルを専門外の我々が評価することができないからです。外注することでそのクオリティをある程度担保できると考え、外注することに決めました。

イデアラボ 1

開発チームを外注する上で重要視したポイントはなんでしょうか?

澤井: 非常に重要だったのが、コミュニケーションが密に取れるチームであることです。
実はmofmofさんの前にお願いしていた会社さんがいたのですが、お互いどの程度コミュニケーションを取ればいいのか分からなくて…。こちらが介入しすぎると開発の時間を奪ってしまうし、向こうとしてもどの程度求めているのか分からないので、それなりに進めましたが結果的に上手くいきませんでした。

そのため、コミュニケーションをしっかり取りながら進められるというのは大事なポイントでした。

mofmofを選んだきっかけや決め手はなんでしょうか?

澤井: 開発チームプレレンタル(開発チームレンタルのお試し版)をした時、担当がプロジェクトメンバーの岩井さんだったのですが、その段階で岩井さんとのコミュニケーションがスムーズだったというのは大きかったです。

前の開発会社のことを正直に全部話したら、「mofmofではこういった対応をしてるので大丈夫です」ということをすごく丁寧に教えてくださって、ぜひお願いしたいなと思いました。

開発プロジェクトを始動するにあたって不安に感じていた点はありましたか?

澤井: 不安はまったくなかったですね。やってみないと分からないことの方が大きかったですし、開発する内容もボリュームがあることは認識していたので。
我々も研究者なので、どうなるか分からないことを試行錯誤しながら作り上げていくのがものづくりや研究だということは理解しています。何かトラブルが起きたとしても一緒に解決していければいいなと思っていました。

井原: 私は正直に言うと、mofmofさんと出会うまでは「あなた達が決めたことをやりますよ。」という一線を引いたスタンスの会社が多かったので、また結局うまく行かなくなるのでは…と最初は不安でした。

澤井: 井原が合流して1、2ヶ月くらい経った頃に、井原から「開発会社さんってこんなに提案してくれるものなんですね。私こんなこと経験したことないです!」と言われたのをすごく覚えていますね。

井原: mofmofさんと関わって開発会社のイメージがすごく変わりましたね。

イデアラボ 2

実際にmofmofのエンジニアと一緒に仕事をしてみていかがでしたか?

澤井: 我々にとってのドラ◯もんです(笑)。泣きついたらすぐに便利道具をだして解決してくれる感じですね。

井原: 私は抽象的な言い方になってしまうのですが、すごく優しさを感じていて。
プロダクトに対してこんなに理解して寄り添ってくれるんだと思いました。単に仕様を理解しようって意味ではなくて、「こういうことがあるならこういったケースも想像されますよね」とか、作るための理解を超えていた印象があります。その優しさというか寄り添いがすごく有り難かったです。

澤井: 途中開発のボリュームが大きいところがあって、そこを乗り越える時にエンジニアのお二人がおっしゃっていたことですごく覚えているのが、「イデアラボの事業化にまだ貢献できていない気がする」という言葉です。
確かにその段階だと想定していたスピードより遅れていたのですが、それは開発ボリュームが大きくなった影響で仕方なかったので、遅れ自体は悪いことではないと思っていましたが、お二人はそれをすごく気にされていて。そういう言葉をもらえたのはすごく嬉しかったですし、事業全体を通して色々相談できるんだなと思えたので、有難かったですね。

井原: エレベーターピッチ(エレベータピッチについてはこちら)も一緒に考えてくれましたよね。お二人からも案があって、それがすごく嬉しかったです。なかなかこういうスタイルって他にないんじゃないかなと思います。

澤井: いわゆる「外注さん」みたいな感じではなくて、本当にチームとして対等にやれる感じがあったので、安心感がありました。あとお二人の人柄もあると思います。ちゃんとしてるけど堅苦しくなくてやりやすかったですね。

井原: いつもミーティングが始まる時にオンライン会議ツールでできるゲームをやっていましたね(笑)和やかな雰囲気で好きでした。

プロジェクト中に課題は発生しましたか?また、それをどのように乗り越えましたか?

澤井: 想定よりボリュームが大きかったことですね。ツールで開発のポイント(作業工数)を可視化していくときに、 通常は2〜3pt.だけど大きいものだと40pt.とかになってしまって、「どれだけかかるか見通しがつかないからとりあえず40pt.にしておくか」という判断が最初の頃にはありました。

結局思ったより時間がかかったりしていたのですが、その後のやりとりで「40pt.を40pt.のまま進めるのは良くないよね」という話になって、8pt.以下にできるようタスクを分割することになりました。
それで実際にやってみて効果検証したらきちんと回るようになりました。やったらやりっぱなしではなくて効果測定まできちんと一緒にやれたのは、我々が研究者だから余計にその価値が良くわかるし説得力がありましたね。

プロダクト開発の部分だけではなくて、進め方や事業化全体など、色々なレイヤーできっちり調べて説得力のある提案をしてくれました。
だから始まる前もそうですし、はじまった後も不安というのは全くなく、ずっと納得して進められましたね。

イデアラボ 3

プロジェクト中に印象的だったことはありますか?

井原: 毎月振り返りをしているのですが、大きめの機能ができた時にお二人がすごく喜んでいたのが可愛かったです(笑)。進捗がよくない時は悲しんでいたり、「それだけ思い入れをもってやってくれているんだな」と思ってますます信頼する気持ちになりました。

澤井: 私は先ほどの話と被ってしまうのですが、「事業化に貢献できていない」というセリフがやっぱり一番印象的でしたね。「そこまで一緒に考えてくれるんだ」と、がっちり心を掴まれました。

井原: 「開発会社」という肩書きではないんじゃないかな?と思っています。開発の領域を超えまくってますよね。プロジェクトマネジメントの範囲もやってくれたり。

澤井: コンサルも十二分にやってくれているし、いい意味で超えてますね。

開発チームレンタルを検討している方へ一言お願いします。

澤井: 検討する時間がもったいないです(笑)。半日でもはやくお願いしたほうがいいです。
検討しているということは色々なことを考えていらっしゃると思いますが、すべての不安が解消されると思います!

最後に

澤井様、井原様、お忙しい中インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました! イデアラボ top

MEMBER INTERVIEW開発者の声

エンジニア

ESpecially Meでは、開発者として参加させていただきました!
モバイルアプリとウェブ管理画面の両方を効率よく開発する技術選定から始まり、開発全てをやらせていただきました。技術的に難易度の高い機能があったり、作りがいがありました。作った機能が想定通り動いたときは、これちゃんと動いてるよ!と、自分たちで作ったのに謎の感動を覚えたりもしました。

また、そういった機能ができたタイミングで一緒になって喜んでいただけたり、感謝の言葉をいただけたり、 ときには一緒にゲームをして遊んだり(笑)、エンジニアにとってとてもやりがいがあり、楽しいプロジェクトでした。機能開発においても、話しながら迷った仕様などを、澤井さんはその場ですぐに決断してくださり、とても助けられました。

開発するものは常に詳細まで詰められた状態で、迷いが少ない状態で開発でき、とても感謝しています。 ESpecially Meはまだ開発段階のプロダクトですので、今後の展開を楽しみにしています!

岩井

エンジニア

最初は開発のご相談担当ということで対応させていただきましたが、タイミングが合ったため開発メンバーとしても参加しました。結果、お問い合わせいただいてからの2年弱お世話になりました。

私が参加してきた案件のなかではお客さん側の参加者が比較的多かったのが印象的です。ミーティングでも個々人の強みを活かしながら連携をとって効率的に議論ができ、素敵なチームだなあと思っていました。

開発面では要件が複雑だったり、いままでプロジェクトで利用したことのなかった技術を利用したりした点が面白いポイントでした。前者についてはちゃんと動いたときの達成感が大きく、楽しかったです。
大きい機能の開発の際には形になるまで時間がかかってしまったこともありましたが、開発チームの頑張りに委ねるのではなく、チームとして改善点を一緒に考えていただけたことも素敵ポイントでした。全体を通して、建設的にプロジェクトを前に進めるためのチームとして常に活動できたのが非常に良かったです。ぜひぜひまた機会があればご一緒したいなあと思います。