【おすすめツール】アジャイル開発にはPivotal Trackerがお勧め!その理由や実用例をご紹介

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みなさん、「Pivotal Tracker」というツールをご存知でしょうか?

Pivotal Trackerは、プロジェクト管理ツールの1つで、特にアジャイル開発に適した機能がそろっています。

こう聞くと、「エンジニアが使用するなんだか難しそうなツール」と思うかもしれませんが、むしろ、アジャイル開発を共に推進するPO(プロダクトオーナー)やクライアントメンバーに積極的に触れていただきたいツールになっています。

今回はそんなPivotal Trackerについてご紹介していきます。

Pivotal Trackerとは?

Pivotal Trackerはスクラム開発(アジャイル開発)に特化したプロジェクト管理ツールで、POを含めたプロジェクトメンバー全員で活用するのが大きな特徴です。

Pivotal Trackerでは、タスクを「ユーザーストーリー」という単位で登録します。

ユーザーストーリーとは?
アジャイル開発において、プロダクトを通してユーザーに届けたい体験を簡易な言葉で表現したものです。例えば、「ユーザーは管理画面からプロフィールを編集することができる」といった具合です。

各ストーリーに見積もりポイントと優先順位を付けて管理していきます。(見積もりポイントについては後述します。)

Pivotal Trackerを活用するメリット

チーム全体で使うことができる

やはり大きなメリットは、「クライアントとエンジニアが共に開発を進められること」です。プロジェクト管理ツールの中には、エンジニアしか使えないような仕様になっていて、非エンジニアが使うのが現実的ではないものがたくさんあります。

しかし、Pivotal Trackerはユーザーに提供したい体験を列挙する形式のため、非エンジニアでも問題なく使用することができます。チームメンバーがユーザーストーリーを登録し、全員で工数見積もりをし、ミーティングでの進捗確認もPivotal Trackerを見ながら行うことができます。
これ1つで完結するので、いくつもツールを使う必要がないのも便利です。

開発スピードを可視化することができる

全てのストーリーに見積もりポイントをつけるため、そのスプリントで消化したポイントを可視化することができます。
また、1スプリントでの消化ポイントの平均値もわかるため、「この先1ヶ月でどのくらい開発が進められそうか?」「欲しい機能がいつまでにできそうか?」のあたりをつけることもでき、ビジネス面の計画が立てやすいのもメリットです。

ユーザー目線で開発を進めることができる

要件をそのまま登録するのではなく、ユーザーストーリーの形で登録するため、ユーザー目線で考えながら開発を進めることができます。

「ポイント」を活用してソフトウェア開発の見積もる

ここで、先ほどから述べている「見積もりポイント」について紹介します。

Pivotal Trackerの特徴として、ポイントをつけることができます。
このポイントは、ソフトウェア開発の長年の課題である「見積もり」を改善するとても重要な概念です。

ポイントとは、基準となる作業を数値化して尺度とし、それを用いて作業の工数を数値化したものです。これだけ聞くとわかりづらいと思いますので、簡単な例を用いて説明してみます。

この天丼をあなたはどれくらいの時間で食べられるでしょうか?

天丼

おそらく人によって回答がバラバラになるかと思います。ある人は「20分」と答えるかもしれませんし、別の人は「わからない」と答えるかもしれません。

それでは、こちらのお茶碗のご飯はどれくらいの時間で食べられるでしょうか?

お茶碗によそられた白米

ここまで来ると、5〜10分ぐらいという回答に収斂されるのではないでしょうか。そして、このお茶碗のご飯を食べる時間を基準にすれば、天丼を食べるのにかかる時間も見積もりやすくなるはずです。

ソフトウェア開発にもこの理屈が当てはまります。

同じ機能であっても、見積もる人の開発経験やスキルによって見積もられる工数は大きく異なります。それは時間という絶対的な指標を使って見積もるためです。
しかし、あるひとつの基準と比べてどれくらいの難易度か?を見積もるのであれば、見積もりの差異を抑えることができます。ごはん一杯を1ポイントとした場合、天丼は3ポイント程度になるでしょう。

そうして全てのストーリーにポイントをつけることでプロジェクト全体のポイント数がわかります。「一週間あたり何ポイント消化できるのか?」を元に、「いつ頃全てのポイントが消化できるのか?」を明らかにすることができます。

ちなみに、この一連の作業は「プランニングポーカー」と呼ばれ、ソフトウェア開発の見積もりをできる限り正確に行う際にとても役立ちます。プランニングポーカーの詳細については別記事でご紹介しておりますので、以下をご覧ください。
みんなで見積もれ!アジャイルな見積もり手法「プランニングポーカー」のやり方

チームの開発速度を可視化して、実現可能な開発スケジュールを組む

さらに、ポイントを活用することで「ベロシティ(開発速度)」が可視化できます。

アジャイル開発では、基本的に開発チームのメンバーを入れ替えません。mofmofもこれに準じており、チームの成熟度を高め、一定のパフォーマンスでプロジェクトを遂行できるようにすることを目的としています。

またPivotal Trackerでは、ストーリーを優先順位が高いものを上から並べていき、手が空いた人が、ユーザーストーリーの内容にかかわらず作業を進めるのが原則です。小規模なプロジェクトであれば開発メンバーはフロントエンド・バックエンド問わず開発を行います。

そうすることで、「バックエンドを担当するエンジニアの手が空かなくて作業がストップする」といった事態を避けることができ、チームの開発スピード(1ヶ月で消費できるポイント)が大きくぶれることがありません。これにより見積もりと実際の開発スピードに差異が生まれにくくなるのです。

また、Pivotal Trackerでは、通常のストーリーとは別に、「リリースストーリー」というものを置くことができます。「ここより上のストーリーをm月d日にリリースします」というようにリリース予定日を設定するのですが、ベロシティ的に期日までに対応ストーリーが消化できそうであれば青、できなさそうであれば赤のフラグが立ちます。これを参考に、スケジュールに無理がないか、増員が必要かなどを検討することができます。

Pivotal Trackerのリリースストーリーのフラグ

Pivotal Trackerの活用で気をつけたい「落とし穴」

アジャイル開発やスクラム開発でとても役立つPivotal Trackerですが、活用の際に注意すべきポイントがあります。

ユーザーストーリーの管理はPOが積極的に行う

Pivotal Trackerは、開発するプロダクトに触れるユーザーのベネフィットを第一に考えると先ほどお伝えしました。そして、それを実現するために提供する体験はプロダクトを一番理解しているPO(クライアント)が管理するのが原則です。

つまり、POが発信しないことには、開発チームも動きようがないのです。おそらく初めは要領がつかめず、なかなか書き込みが進まないかと思いますが、曖昧なストーリーでもいいからとにかく積んでいく。これが鉄則です。

エンジニアは、Pivotal Trackerを導入するタイミングで、クライアントにしっかり伝えておきましょう。

ストーリーの要件定義をハッキリさせておく

ストーリーを積む際は「コンテキスト」が重要になります。前後関係や詳細を書かず適当にストーリー登録をしてしまうと、数週間、数ヶ月後に見た時に「これなんだっけ?」と誰も詳細を覚えていないなんていう事態が発生します。

また、どうすればストーリーが完了になるのか、いわゆる「受け入れ手順(要件定義)」も重要です。「ついでにこれもお願い!」と、つい関連機能を同じストーリーに追加してしまいがちですが、そうするとどんどんポイントがずれていき、正確なベロシティを測ることができなくなってしまいます。

あらかじめ決めた要件どおりに開発が完了したら、そのストーリーはひとまず完了。もしそのストーリーに付随した機能を追加したい場合は、別途ユーザーストーリーを積み直します。

ステータスボタンに騙されないように

ストーリーの開発状況(ステータス)の表示が少しわかりにくいUIになっています。 以下の画像をご覧ください。

Pivotal ボタン

赤枠が現在のステータス、その左にあるボタンは次のステータスに切り替えるためのボタン(つまり次段階のステータスが表示されている)になっています。

ぱっと見だとボタンの方が目立つため、ボタンが現在のステータスだと勘違いし、「ステータスが「Delivered」になったらPOがチェックする、というルールになっているのに、いつまで経っても確認されない…。」なんてことが起こります。

こちらもツール導入時に全員に説明を行っておくと安心です。

実際のプロジェクトでどう使っているのか?

最後に、弊社の受託開発サービス「開発チームレンタル」で、どのようにPivotal Trackerを活用しているかをご紹介します。

  1. チームメンバーがユーザーストーリーをPivotal Trackerに登録する
  2. POがストーリーを優先順位が高い順に上から並び替える
  3. 定例ミーティングの場などで全員でストーリーのポイントを見積もる
  4. エンジニアはストーリーの内容にかかわらず、上から順番に着手していく
  5. 要件通りに実装したら、ストーリーのステータスを「Delivered」にする
  6. 随時POが「Delivered」になっているストーリーをチェックし、問題なければ「Accepted」、修正してほしい場合は「Rejected」にして理由を記述する
  7. 上記をくりかえす

まとめ

ここまでPivotal Trackerの概要から活用例・注意点などをお伝えしました。Pivotal Trackerはアジャイル開発・スクラム開発に特化したツールになっていますので、開発プロジェクトを行う際には、ぜひ取り入れてみてください。

また、アジャイル開発やスクラム開発について知りたい方は以下の記事もおすすめです。

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