エンジニアがいなくても新規事業開発ができる!MVP開発に活用できるノーコード紹介
2021.04.22新規事業を立ち上げる際にエンジニアがチームにいないケースもあると思います。 エンジニアを採用したり開発を外注するのが手っ取り早いですが、プログラミングの知識がなくてもwebサービスを開発できるノーコードのサービスを活用して自分で作ってみるのも有力な選択肢です。
今回はソリューションの仮説検証をする際のMVPのパターンごとに、どのようなノーコードのサービスが適しているのかを紹介します。
MVPのパターン
ざっくりと2種類に分けてみます。
- LPを用いてコンセプトの検証を行う
- 最小限の機能を備えたアプリケーションを用いて検証を行う
それぞれ、
- コンセプトに対してどの程度反応があるかを計測する
- 仮説検証のために必要な機能のみを備えたアプリケーションを用いて反応を見る
というような活用の仕方になります。
どちらの方法でもソリューション仮説の検証という目的は達成可能なので、スケジュールや予算・メンバー構成に応じて選択するのが良いでしょう。
さて、この各パターンがどのようなツールによって実現可能なのかご紹介します。
ノーコード紹介
1. LPの作成
ユーザーの反応をみて検証するパターンで、どんな事業の検証においても効果的です。
工数を抑えたい場合に加え、テストユーザーやヒアリング協力者を広く募りたい場合にも活用できます。
strikingly
とにかく素早く・手軽に作りたい際におすすめです。
特に手を入れずとも綺麗に見えるテンプレートが豊富にあり、デザイナーがいなくても体裁の整ったLPを作ることができます。
有料プランであればHTMLを書くこともできるので、拡張性もバッチリ。
studio
国産のサービスで、ノーコードでwebサイトを構築することができます。
strikinglyとwebflowの中間に位置するようなサービスでかなり自由にページの構成要素を操作できる一方、細かい部分はサービス側で吸収してくれます。
クリエイティブなページを作りたいけど、HTMLやCSSの知識が豊富なわけではないといった場合にマッチしそうです。
webflow
隅から隅までパラメータを調整可能な、webサイト構築サービスです。
HTML/CSSで調整可能なあらゆる要素をメニューから調整することができるため、他のサービスより玄人向けとなっています。
studioはHTML/CSSがわからなくても触れるように配慮されていますが、webflowはHTML/CSSで使われている要素名がそのまま利用されているので、そういった知識が豊富な方はこちらの方が使いやすいかもしれません。
2. アプリケーションの開発
Bubble
webサイトの作成、Bubble上へのデータ蓄積や処理ができます。
サイト上でのアクションも細かく設定可能なので、一通りのアプリケーション構築ができます。
例えば
- 会員登録や投稿の送信・一覧表示を実装してSNSのようなものをつくる
- 商品情報を登録しておいてユーザー側のページで表示し、注文が入ったら運営者が自分で配送するようなECサイトをつくる
といったことは難なくできます。
シンプルなサービスならデフォルトで用意されているエレメントで十分に構築可能ですが、有料のプラグインも豊富なので、一般的なwebアプリケーションでやりたいことが実現できないということには陥らないでしょう。
Bubbleでの作法を学ぶ必要はありますが、日本語での解説記事も豊富なので安心できます。チュートリアルレッスンが充実している点もユーザーフレンドリーですね。
AppSheet
Googleのスプレッドシートをデータベースとして活用するアプリケーションを構築できるサービスです。
スプレッドシートの内容を読み取り、自動で適切なUIを提案してくれます。もちろん好みのUIを選択することも可能です。
スプレッドシートに項目を追加する・削除するといった操作ができる画面の作成や、項目の変更や追加をトリガーとしてメール通知する・他の項目に同期させるといった様々な処理を行わせることもできます。
既にスプレッドシートで管理しているデータをもとにシステム化をする際、たとえば小~中規模の企業の勤怠管理や顧客管理のような業務系のシステムをつくる場合は最適な選択肢になります。
また、スプレッドシートで扱えるデータであればアプリ化できますので、画像を配置すればインスタライクなものも開発可能です。
SEが使うようなデータベースシステムではなく非エンジニア職でもなじみのある表計算ソフトでデータを管理するため、複雑なデータを扱う際でも敷居が低いのではないでしょうか。
Adalo
webアプリ、ネイティブアプリのどちらでも開発可能なサービスです。
Bubble同様、プラットフォーム上で用意されている部品を画面上に設置することでアプリケーションを作っていきます。
データベースも備えており、通常のRDBMSのような感覚で扱うことができます。アカウント作成・ログイン等のアクションも直感的に設定可能ですし、データの作成や削除も簡単に実装できます。
サービスのUIとしてはAdobe XDやFigma等のデザインツールに近いので、デザイナーの方は親近感を持てるかもしれません。デザインを行ったうえでフォームやボタンに機能を持たせることができるようなイメージで実装を進められます。
Bubbleと同じようなことができるため、どちらを選択するかは好みになるかと思いますが、一番の差別化要素はAdaloであればスマホアプリ(ネイティブアプリ)が開発できるという点です。
もしwebアプリケーションではなくスマホアプリを開発したいというのであれば、Adaloをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
今回紹介したようなノーコードの開発サービスを活用すれば、プログラミングを行わずとも十分にMVP開発が可能です。
いずれにしても各サービスの活用方法について学習することは必要になりますが、1からプログラミングを学んで開発を行うよりもスピーディに取り組むことができます。
一方でMVPより先の本開発となると高価なプランを活用しないといけなかったり、多くの有料プラグインを入れないとやりたいことが実現できないということも考えられます。
「こんなことをやりたいんだけど、どんな方法で開発するのが良いのか」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。