今回は医療法人フルーツの武田様にインタビューさせていただきました。よろしくお願いいたします!
また、弊社からは開発担当の橘と古場が参加しました。


今回開発したのはどのようなプロダクトでしょうか?

武田情報を登録した上でその情報に関する質問をするとAIが回答してくれるプロダクトです。

私は歯科医師なのですが、歯科には各分野の学会が出している確度の高い情報がまとまった「ガイドライン」という冊子がたくさんあります。今回作ったのは、ガイドラインの情報が登録されていて質問するとその内容が返ってくる、生成AI(GPT-3.5)を使ったチャットボットのようなプロダクトです。

今回のプロダクト開発のきっかけと背景を教えてください。

武田 私は毎年新人のドクターを教育しているのですが、毎年同じようなことを違った角度で質問されます。しかし答えている内容はガイドラインからの知識であり、同じことの繰り返しだということもありますし、私自身ガイドラインが全て頭に入っていて引き出せているかというとそんなことはないので、それを全部AIが答えてくれたらなと考えました。

ちょうどOpen AIが一般に公開されたときに見て「AIすごいな!」と思って、「じゃあこんなものも作れるんじゃないか?」と今回の開発を思いつきました。

なぜ開発チームを外注しようと考えたのですか?

武田単純に自分では作れないからですね。歯科医師なのでプログラムの知識は全くなく、開発は外注する必要がありました。

開発チームを外注する上で重要視したポイントはなんですか?

武田なにしろ私が素人なので、それに付き合ってくれそうな雰囲気のところがいいなと思っていました。コミュニケーションが円滑に心地よく取れそうなところで、かつ、ふわっとした企画でもその都度相談に乗ってもらえて、きちんと導いてくれそうなところがいいなと考えていました。

案件紹介サイトに登録していたのでそこ経由で開発会社を紹介されて、6、7社と開発相談をしてその中からmofmofさんに決めました。

mofmofを選んだ決め手はなんですか?

武田まずは開発相談の担当者さんの雰囲気ですね。すごく頑張ろうとしてくれている感じがあって、打ち合わせをした後も追って連絡をくれたり、すごく熱心だなと思って好感度が高かったです。

開発相談の時にはもう1人いたのですが、実はその人の表情なども見ていたんです。他の開発会社さんでも、営業マンはバリバリ喋るんですけど、もう1人の人がちょっと暗い顔をしていたりするんですよね(笑)。 mofmofさんはもう1人も良さそうな感じだったので、会社として雰囲気が良いのかなと感じました。やっぱりどちらかというと楽しそうなところに頼みたいなと思っていたので。

あともう1点あって、プロトタイプで小さく始められるところが魅力的でしたね。 予算的にもそうですし、私自身プロダクトの全体像をしっかり決められていなかったこともあり、「まずは最小限でやりましょう」という提案はすごく乗りやすかったです。

開発プロジェクトを始動するにあたって不安に感じていた点はありましたか?

武田不安はそこまでなかったですが、しいて言えばやりとりしていた担当者から開発メンバーである橘さんと古場さんにバトンタッチしたので、違う人に変わってうまくやっていけるかなという不安はありましたかね。まあ結局全く問題はなかったのですが。

あとはプロダクトの全体像が決まりきっていない中での見切り発車的な部分もあったので、そこの不安は多少ありましたね。

では実際にmofmofのエンジニアと一緒に仕事をしてみていかがでしたか?良かった点はなんですか?

武田すごく良かったです!基本的に接点は週1回の定例ミーティングだけで、あとはSlackで少しやりとりをするくらいでしたが、毎週の定例ミーティングがすごく楽しみだったんですよ。仕事というよりは遊びで何かを作ってもらっているという感覚で進められました。

お二人の良かったところは雰囲気が良くてすごく喋りやすかったところですね。 あとは途中で仕様を変更していく中で「この機能を削ぎ落としたい」「こういう風に変更したい」といった二転三転する状況にしっかりついてきてくれたことです。お二人から色々と提案してもらうこともあって、うまく対応してくれたのがすごく有り難かったですね。

プロジェクトはどのような進め方でしたか?

武田まずリーンキャンバスを全員で作りました。その後、イベントストーミングとユーザーストーリーマッピングで設計をし、オンラインホワイトボードツールを使って画面設計を一緒にやりながら実装をしてもらいました。

開発の具体的な進行状況はPivotal Trackerで確認して、定例ミーティングで進捗を確認しながら進めていきました。

私自身は正直進め方も具体的に分かっていなくてふわっとした構想があるだけだったのですが、はじめてみたらリーンキャンバスエレベーターピッチなど本格的なものがでてきて、「さすがIT企業!すごいな」と感動しました。

そうした工程を踏んでいくことで最初より構想もしっかり定まったのですごく助かりましたね。また、進めていく中でやはり最初の仕様から変えたくなることもあったので、柔軟に変更に対応してくれるところも有り難かったです。

逆にもっとこうして欲しかったところはありますか?

武田それが全くないんですよね…。思いつかないです!

プロジェクト中に困ったことや課題は発生しましたか?また、それをどのように乗り越えましたか?

武田最初の頃、音声録音機能に重きを置いていた時期があって、実装しようとしましたがランニングコストが思っていたより高くなることが判明したので辞めたということはありましたね。 大元の機能が変わったわけではなくて、情報入力の方法を文字での入力に絞る形になりました。

プロジェクト上のトラブルは特になかったですね。そもそも「実証実験のプロトタイプを作ろう」という2ヶ月間だったので、その中で何をするかというところで色々変わったりもしましたが、「何ができるか・できないか」の取捨選択はしっかり提示してもらったので、むしろ選びやすかったですね。

プロジェクト中に印象的だったことはありますか?

武田実際に質問ができたりと目に見える形でプロダクトができあがった時は「おおっ!」と感動しました。

古場実はもともとモバイルアプリで開発を進めていたのですが、最終的にWebアプリで作り直すことになったんです。 残り半月の時点でモバイルアプリのiOS版とAndroid版の両方をリリースまでもっていくのが難しそうだったので、どちらの端末からもみれるWebアプリに切り替えました。また、元々は音声録音機能があったのでモバイルを選定していたのですが、音声録音がスコープから外れたのでWebでも問題なくなったということもあります。 それでWebアプリに変更した時にクオリティも大きくあげられたので、アプリが動いた時はみんなで「おおっ!」となった記憶がありますね。

武田先ほど「今回は実証実験のプロトタイプを作るプロジェクトだ」と言いましたが、できたものがほとんど完成品なんですよ。そのまま使えるクオリティのものが出来上がったことは、かなり印象的というかびっくりしましたね。 今はプロダクトで色々遊んでいる状態です。自分以外の他の人にも触ってもらったりしています。

フルリモートでの開発でしたが、やりづらさなどはありませんでしたか?

武田特になかったですね。コミュニケーションもとりやすかったです。 むしろ移動がいらないのでリアルで会議室に集まるよりスムーズだった気がしますね。

今後の展望を教えてください。

武田少し先の話にはなりますが、今回できたプロダクトが「プログラムがわからない人でもテキスト登録さえすれば自分好みのAIが作れる」というプロダクトになっているので、それを誰もが作れるようなプラットフォームサービスを作れたらいいなと考えています。

また、今回のプロダクトをベースに歯科に特化して質問・回答ができるようなプロダクトを作るという方向も考えています。

現在開発を検討している方へ一言お願いします。

武田何もわからない状態でもプロダクトの計画から含めて一緒にやってもらえるので、やる気さえあるならぜひすぐに始めてみてはいかがかと思います!

古場案件的にもプロダクト的にも技術的にもすごく楽しい案件だったので、武田さんにも楽しかったと思ってもらえて嬉しいですね。とてもいい経験をさせていただきました。 次回また開発をする際には今回の検証結果などを生かして新しいものを作っていけたら嬉しいので、その時はよろしくお願いします!

技術的にも楽しかったですしミーティングも話しやすい雰囲気ですごくやりやすかったです。 武田さんにおすすめいただいたゲームをまだできていないことだけが心残りですが(笑)、最終的に今動いているものを可愛がっていただけたら嬉しいです。

最後に

武田様、お忙しい中インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました!