ゴール自体が動く研究プロジェクトについていける開発スタイル
該当サービス
開発チームレンタル for Scaleup
クライアント担当者
プロジェクト担当者
今回は、遠隔協同子育てロボット「ChiCaRo」を共同研究・開発している国立大学法人電気通信大学の阿部様、株式会社ChiCaRoの奥様に、月額受託開発「開発チームレンタル」についてインタビューさせていただきました! よろしくお願いいたします!
今回開発したプロダクトについて教えてください。
阿部「ChiCaRo」は育児負担の軽減を目的とした遠隔共同子育てを推進するプロジェクトで、今回はそのプロジェクトの中でも、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構)の委託事業における、発達支援を目的としたシステムの開発です。一般の方向けにもサービス展開をしていますが、今回の開発はいわゆる一般的なサービスではなく、研究開発になります。
奥具体的には、「ChiCaRo」というロボットを作っています。阿部さんが「ChiCaRo」の発明者で、ワンオペ育児で忙しいパパママを助けるために生まれました。離れて暮らす祖父母や保育士さんを巻き込んで、「ChiCaRo」を通じてみんなでその場にいるような子育てを実現することができます。
さらに、AIなどのより高度な技術を使って、保育現場の「保育」「発達」といった専門的な分野で子供が育っていくためのお手伝いをする研究開発をしていて、そのツールの開発を今回mofmofさんにお願いしています。
どのような想いから「ChiCaRo」が誕生したのですか?
阿部もともと私が所属している電気通信大学の長井研究室では、「ロボットで人を知る」という研究を行っています。その中で、子供とロボットのインタラクションの研究が私の担当でした。
私自身、子供を出産して子育てを経験したことで、その大変さを実感しました。ちょうどそのタイミングで長井教授が「子供と遊ぶロボットを商品化できないかな?」と言った時に、自分の育児の大変さとリンクして「ロボットをおじいちゃんおばあちゃんが操作して、子供見ていてくれたらすごく助かります!」という話になったのがきっかけで、このプロジェクトが発足しました。
mofmofを選んだきっかけや決め手はなんでしょうか?
奥もともと「ChiCaRo」自体はあって、他のベンダーさんにお願いしていたのですが、大きいプロジェクトがはじまるタイミングだったので、より強力なチームに依頼したいなと考えていました。
そこで知り合いのエンジニアさんに良い発注先がいないか聞き回っていたら、mofmofさんの評判がすごく良くて。「mofmofさんなら間違いないよね」と言われたので、「それならお願いしてみようかな」と思って連絡をとり始めたのがきっかけです。
光栄です!では特に条件などでは探されなかったのでしょうか?
奥いえ。条件でいうと、プロダクトに理解や興味をもってくれる開発者さんがいいと思っていました。 子供の領域とロボットの領域という一見相反する業界なので、その両方に理解がないとプロダクトの開発が進まないことに気がついたためです。
エンジニアさんはものづくりが好きな方が多いので、ロボットへの理解はあっても、「このUIだと子供には通じないよね」といった子供目線の議論ができないというのがこれまでの課題だったので、子供やユーザーにもっと親しみをもってくれるベンダーさんを探していました。
mofmofさんは杉江さん(当プロジェクトメンバー)もそうですが、お子さんがいらっしゃるエンジニアさんがいたりだとか、プロダクトにすごくワクワクしながら参加してくれるエンジニアさんが多い印象がありました。
杉江契約前に1度「ChiCaRo」を見学させていただきましたよね。
奥そうでしたね!mofmofさんから10名くらいのメンバーが「ChiCaRo」を見に来てくださったことがあります。 みなさん興味津々で話聞いてくださり、実際にお子さんたちもきて「ChiCaRo」で遊んでくれて、それをみた大人が「なるほど!これは楽しいですね」と言ってくださったり。 そのあと実際の開発がはじまったのですが、そういうキックオフができたことも嬉しかったですね。
プロジェクトチームを外注する上で重要視したポイントはなんですか?
奥もともと重要視していたポイントではないですが、結果としてプロジェクトへのイメージのしやすさが依頼のしやすさに繋がったのかなと思います。
mofmofさんのアジャイル開発スタイルが合っているかどうかは懸念もあったのですが、契約前に何度もミーティングを組んでくれたり、担当予定のエンジニアさんと話す場を設けてくれて、「うちだったらこういうことができます」という提案もいただきました。あとはプレレンタル(開発チームレンタルのお試し版)も実際の開発プロジェクトのイメージがついたのでとてもありがたかったですね。
実際にmofmofのエンジニアと一緒に仕事をしてみていかがでしたか?
阿部私は研究者なので、そもそもサービスやプロダクトを作ることがなく、せいぜいパソコン上で検証用の小さいソフトを作る程度しかやったことがなかったため、大きいプロダクトを作るのが初めてでした。
そのため、プロジェクトの進め方やPO(プロダクトオーナー)という考え方もはじめてだったのですが、そこからサポートして一緒にやっていただけたことが、非常に助かりました。
過去のプロジェクトでは、予想とやや違うものができてしまうことがよくあったのですが、mofmofさんとは細かくコミュニケーションをとれているので、そういった心配なく安心して進められましたね。
プロジェクトを回す中で、チームについてよかったところと、もっとこうして欲しかったところがあれば教えてください。
阿部先ほどの回答とも重複してしまうのですが、よかった点はやはり進め方ですね。 タスク管理ツールでタスクに優先順位をつけて並べ替えるのですが、何が優先なのかを考えながら進める部分もサポートしていただけたので、スムーズに進んですごくよかったです。 開発的な知識がなくても問題なく進めることができました。
改善してほしい点は本当になくて、むしろ、定期的にプロジェクトの問題を出すKPTでの振り返り(KPTについては詳しくはこちら)をいれてくださったので、自分が問題だと認識していなかった課題にも気づくことができました。その改善もKPTの中で行われていたので、滞りなく進められていますね。
プロジェクトを進めるなかで印象残っているシーンはありますか?
阿部やっぱり完成した時ですね。研究者は紙でシステムをつくって実験することもよくあって、紙だと私たち研究者の頭の中では仮説立てされたものがあるから納得感をもってやれるのですが、一般の方に分かってもらおうとすると、やはり実物や実際のプロダクトがあることがすごく重要です。
紙ではなく、しかも普通の人がみてもきちんとしたプロダクトが出来上がって、それを保育士さんやシッターさんに見せて「これはいいね」と言ってもらえたときに、「やっぱり実物があるっていいな。しかもちゃんとしたものが動いているのってすごいな」という感動がありました。
杉江私は作ったものを検証するためにロボットを自宅で起動して試すのですが、ブラウザだけで完結するのではなく、触ったりクルクル回ったりと実際に操作ができるので、そういうものを感じながら開発できるのは面白いなと思っています。
また、検証フェーズの実験を自分の子供にも参加してもらって実施したことがあるのですが、子供は結構楽しんでやっていました。電通大の方がロボットの向こう側にいて操作をする場面があったのですが、終わった後に「今日はあのお姉さんいないの?」と言われたり(笑) 子供にとってもいい体験になったのかなと感じました。 「ChiCaRo」が置いてある開発部屋に来て、起動していなくてもいじったりしてるので、気に入っているようで嬉しかったですね。
今後mofmofに期待することはなんですか?
阿部今まで通りでも期待以上なのでこれ以上期待することはないです(笑)
開発はシステムやサービスが決まっていてそれに向かって作るものだと思うのですが、これは研究なのでそもそもゴールがないんですよね。
「こういうシステムが欲しい」ではなくて、「研究でこういうデータがほしい」「取れないならシステム自体も変えてしまおう」というように、ゴール自体も動く可能性があるので、そこについていける開発でないといけないんです。 だから、アジャイルでそのサイクルを一緒に回していただけていることはすごくありがたいなと思っています。
開発チームレンタルを検討している方へ一言お願いします。
奥mofmofさんの特徴は「チーム」だと思います。 「言ったことだけやってくれればいい」という人にはむしろ向かないかなと思っています。
むしろ依頼者側というか、プロダクトに寄り添って、一緒に考えながら作っていきましょうというスタンスで色々と意見をだしてくれたりするので、ドライじゃないというか、そういう開発スタイルを好む方にはぜひ使っていただきたいなと思います。
最後に
阿部様、奥様、お忙しい中インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
mofmof担当者の声
杉江
エンジニア
永井
エンジニア
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