mofmofでは最近、「LeanとDevOpsの科学」という本の輪読会を行っています。 この本の輪読会は定期的に開催し、第一部である11章までを読みました。
過去の記事はこちら
- 第1章:なぜケイパビリティに着目するのか。LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(1章)
- 第2章:開発組織のパフォーマンスをどうやって測定するのか。LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(2章)
- 第3章:組織文化がなぜ重要か?LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(3章)
- 第4章:技術的プラクティスの重要性。LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(4章)
- 第5章〜第7章:LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(5章〜7章)
- 第8章〜第9章:LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(8章〜9章)
第10章 従業員の満足度、アイデンティティ、コミットメント
従業員向けのネットプロモータースコアで従業員満足度をはかったところ、ハイパフォーマンスな組織は、ローパフォーマンスな組織の2倍も満足度が高かったという調査結果がある。
これは以下のような質問を行い
- あなたの組織は「友人や同僚に薦めたい職場」ですか。
- あなたのチームは「友人や同僚に薦めたい職場」ですか。
0~10の11段階で評価してもらう。
9, 10は推奨者 7, 8は中立者 0~6は批判者
また、ネットプロモータースコアは、以下と相関関係がある。
- 顧客のフィードバックをプロダクトに生かしている度合い
- 開発から顧客対応まで全工程が可視化されチームが把握している度合い
- 組織の価値観、目標への共感度、成功への貢献意欲
議論に出たこと
- DevOpsをやることで会社自体のパフォーマンスも上がるし満足度も上がるしいいことづくめで、やらない手はないのでは
- DevOpsにおいて大事なことはスクラムやアジャイルとかなり重なっている
- 自分好みの組織に近づいけいくことができる。不満があっても自分でなんとかできる。改善サイクルが回っている組織は自然と満足度が上がりそう
- デリバリパフォーマンスが高い、開発しやすい環境というのはエンジニアがいたい環境
第11章 変革型リーダーシップとマネジメントの役割
変革型、奉仕型のリーダーシップがあり、変革型のリーダーシップが有効であるという話。 パフォーマンスの高い組織は、変革型リーダーの特性値が高いという調査結果が出ている。
変革型リーダーシップと奉仕型リーダーシップの違い
奉仕型リーダーが、部下自身の成長や能力に重きを置くのに対し、変革型リーダーは、部下に組織との一体感をもたせ、組織の方針に従わせることに重きを置く
優れたリーダーは、コードの生成、優れたシステムの設計、業務管理・製品開発へのリーン原則の適用、といったチームの能力に影響を及ぼす。
具体的には以下
変革型リーダーの特性
- ビジョン形成力―組織が何を目指し、5年後どうあるべきかを明確に把握している
- 心に響くコミュニケーション能力―不確実で変動する環境下でも、従業員を鼓舞し、ヤル気にさせるような対話を行う
- 知的刺激―部下の意欲をかきたて、新たな方法で問題に取り組むよう促す
- 支援的リーダーシップ―部下の個人的要求や感情に配慮と気遣いを示す
- 個人に対する評価―目標の達成、作業品質の向上を認識・賞賛し、顕著な業績を上げた場合には個人的に報奨する
組織文化を改善しチームを支援するための秘訣 - 部門横断型の協働を可能にする - 他チームにいる同じ立場の相手方との信頼関係を構築する - 現場担当者に部署間の異動を促す - チームの協働を容易にする作業を追求し推進する。そうした作業が成功すれば褒賞を与える - 学習環境の形成 - 教育のための予算を計上し、それを組織内で公表する - チームメンバーのために、「個人的な学習ができる予算」や「アイデアを探求するための時間」を確保する - すいこじがかなりこれなイメージ - 従業員が失敗を恐れないようにする - 情報共有のための機会や場を作る - 「デモデイ」やフォーラムを開催して、情報共有や技術革新を促す - ツールを有効活用する - チームがツールを選択できるようにする - モニタリングを優先事項にする