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LeanとDevOpsの科学を読んだ記録(10章〜11章)

mofmofでは最近、「LeanとDevOpsの科学」という本の輪読会を行っています。 この本の輪読会は定期的に開催し、第一部である11章までを読みました。

過去の記事はこちら

第10章 従業員の満足度、アイデンティティ、コミットメント

従業員向けのネットプロモータースコアで従業員満足度をはかったところ、ハイパフォーマンスな組織は、ローパフォーマンスな組織の2倍も満足度が高かったという調査結果がある。

これは以下のような質問を行い

  • あなたの組織は「友人や同僚に薦めたい職場」ですか。
  • あなたのチームは「友人や同僚に薦めたい職場」ですか。

0~10の11段階で評価してもらう。

9, 10は推奨者 7, 8は中立者 0~6は批判者

また、ネットプロモータースコアは、以下と相関関係がある。

  • 顧客のフィードバックをプロダクトに生かしている度合い
  • 開発から顧客対応まで全工程が可視化されチームが把握している度合い
  • 組織の価値観、目標への共感度、成功への貢献意欲

議論に出たこと

  • DevOpsをやることで会社自体のパフォーマンスも上がるし満足度も上がるしいいことづくめで、やらない手はないのでは
  • DevOpsにおいて大事なことはスクラムアジャイルとかなり重なっている
  • 自分好みの組織に近づいけいくことができる。不満があっても自分でなんとかできる。改善サイクルが回っている組織は自然と満足度が上がりそう
  • デリバリパフォーマンスが高い、開発しやすい環境というのはエンジニアがいたい環境

第11章 変革型リーダーシップとマネジメントの役割

変革型、奉仕型のリーダーシップがあり、変革型のリーダーシップが有効であるという話。 パフォーマンスの高い組織は、変革型リーダーの特性値が高いという調査結果が出ている。

変革型リーダーシップと奉仕型リーダーシップの違い

奉仕型リーダーが、部下自身の成長や能力に重きを置くのに対し、変革型リーダーは、部下に組織との一体感をもたせ、組織の方針に従わせることに重きを置く

優れたリーダーは、コードの生成、優れたシステムの設計、業務管理・製品開発へのリーン原則の適用、といったチームの能力に影響を及ぼす。

  • 具体的には以下

    • 高い信頼性と生産性を実現するための文化規範を確立しサポートする
    • 開発者の生産性を高めるテクノロジーを創造し、デプロイまでのリードタイムを縮小し、より信頼性の高いインフラをサポートする
    • チームの実験や技術革新をサポートし、良質な製品を迅速に創造し実装する
    • 組織の部署を越えた取り組みにより、戦略的な協力関係を築き上げる
  • 変革型リーダーの特性

    1. ビジョン形成力―組織が何を目指し、5年後どうあるべきかを明確に把握している
    2. 心に響くコミュニケーション能力―不確実で変動する環境下でも、従業員を鼓舞し、ヤル気にさせるような対話を行う
    3. 知的刺激―部下の意欲をかきたて、新たな方法で問題に取り組むよう促す
    4. 支援的リーダーシップ―部下の個人的要求や感情に配慮と気遣いを示す
    5. 個人に対する評価―目標の達成、作業品質の向上を認識・賞賛し、顕著な業績を上げた場合には個人的に報奨する

組織文化を改善しチームを支援するための秘訣 - 部門横断型の協働を可能にする - 他チームにいる同じ立場の相手方との信頼関係を構築する - 現場担当者に部署間の異動を促す - チームの協働を容易にする作業を追求し推進する。そうした作業が成功すれば褒賞を与える - 学習環境の形成 - 教育のための予算を計上し、それを組織内で公表する - チームメンバーのために、「個人的な学習ができる予算」や「アイデアを探求するための時間」を確保する - すいこじがかなりこれなイメージ - 従業員が失敗を恐れないようにする - 情報共有のための機会や場を作る - 「デモデイ」やフォーラムを開催して、情報共有や技術革新を促す - ツールを有効活用する - チームがツールを選択できるようにする - モニタリングを優先事項にする

議論に出たこと

  • 一般的なリーダー論的な話も有効そう
  • 聖杯問答だ。rebuildでも聞いたぞ
  • 管理者とリーダーが同じ人だと最も良いとあるが、管理者とリーダーってどういう違いがあるの。ここで言ってる管理者とリーダーの定義は?
    • 管理者とは、組織において人事・予算・リソースに対する責任を負っている。その人が変革型リーダーだと良いということ。これらの権限を持って以下を遂行するべきという話。
      • 高い信頼性と生産性を実現するための文化規範を確立しサポートする
      • 開発者の生産性を高めるテクノロジーを創造し、デプロイまでのリードタイムを縮小し、より信頼性の高いインフラをサポートする
      • チームの実験や技術革新をサポートし、良質な製品を迅速に創造し実装する
      • 組織の部署を越えた取り組みにより、戦略的な協力関係を築き上げる
  • チームメンバーのために、「個人的な学習ができる予算」や「アイデアを探求するための時間」を確保するってまさにすいこじ
  • ツール選択の自由度や、チーム間の移動などはもっとやれるようにしていきたい